web になかったら、街に出よう――社会人のための英語論文の探し方(第2回)

さて、前回の続き。


ここまでで、論文は特定できた。つまり

 論文を書いた人の名前=著者名
 論文のタイトル
 論文が掲載された雑誌名
 論文が発表された年

はぜんぶわかったけれど、論文の全文を web で発見できなかった場合はどうするか、を今回説明する。
ひとことでいえば、昔ながらの方法。足で探すのだ。

もちろん、省力化できるところはできるだけ文明の利器=インターネットをつかうのだけれども。
さて、文献リストに載っている論文は、だいたい以下のような形式で表記されていることが多い;
一般向け 論文 探し方 例 Science

ここで、C雑誌名、に注目しよう。
この例のようにScienceや、またNatureなど有名な雑誌の場合
大きめの公共図書館に置いてある、と期待していい。
一般向け 論文 探し方 例 Science
たとえば、名古屋市近郊に在住のかたであれば
愛知県図書館には両方とも所蔵されているので、直接出向けばよい。
その際、求める雑誌のD号数、がちゃんとあるかどうか、「所蔵」「欠号」の欄で確認しておこう。
また、公共図書館どうしでは相互貸借できるので、お近くの図書館に目当ての雑誌を送ってもらうこともできる。
それでは、ちょっとマイナーな雑誌の場合はどうすればいいだろう。


この場合は、大学図書館にたよってしまおう。
あまり知られていないのかもしれないが、実は各大学の図書館は学生以外の一般の人も利用できる
窓口で所定の手続きをすれば、館内資料閲覧や複写が可能だ。
たとえば、東北大学附属図書館本館では、
学外者でも1ヶ月間の継続利用ができる、という便利なサービスまである。
くわしくは、カウンターで司書さんにきいてみよう。
大学図書館が利用できることはわかった。
でも、大学なんていっぱいある。見たい雑誌はいったいどこにあるのだろう?

ここで、活躍するのが国立情報学研究所が提供している検索サービス NACSIS Webcatだ。
たとえば、前回とりあげたグールド『がんばれカミナリ竜』より
Relation of avian egg weight to body weight. H Rahn, CV Paganelli, A Ar. (1975) The Auk, Vol. 92, No. 4, pp. 750-765
を、探したいとしよう。


まずは、上のリンクから検索トップ画面にゆく。
一般向け 論文 探し方 NACSIS Webcat
[利用の手引き] には、懇切丁寧につかいかたが書かれているけれど、
できるだけ時間を節約したい社会人としては、とりあえず「タイトル・ワード」に雑誌名をコピー&ペースト。
これだけではしぼりこみが甘いので、
デフォルトでは「全資料」になっているラジオボタンを「雑誌」にする。
あとは、「検索開始」を押すだけ。
一般向け 論文 探し方 NACSIS Webcat
たぶんこれなんだろうな、と目星をつけて、リンクをクリックする。
一般向け 論文 探し方 NACSIS Webcat
ここでふたたび、あなたが名古屋市内にお住まいと仮定する。
やったあ、愛知県図書館にあるじゃないか、と喜ぶのは実は早合点。
よくみると、所蔵されている雑誌の年号は 1990-1999 となっている。
ほしい論文は1975年のものなので、この範囲には入っていない。

だが、がっかりしなくてもいい。下のほうに「名大」とあって、こちらは1975年の雑誌を持っている。
リンクをクリックすれば、名古屋大学図書館の利用のしかたがが見られるので
あとはただ出かけて、文献を複写してくればよい。
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2010/01/28 執筆

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