リーメンシュナイダーマニアックス! ヴュルツブルク、マインフランケン博物館



リーメンシュナイダー 肖像 墓碑
肖像がわりに、リーメンシュナイダーの墓碑。
享年70歳くらい(失礼、生年がはっきりしないのです)。
ちなみにこの墓碑は実の息子による製作なので、似ているかどうかの信頼性は高いだろう。たぶん。
ごあんない;
マインフランケン博物館(英語)
Mainfrankisches Museum
Burgweg, 97082 Wurzburg, Deutschland
4月~10月末まで10時~17時、11月~3月の間は10時~16時。月曜休
おとな 4 Euro
ドイツ中世を代表する偉大な彫刻家、ティルマン・リーメンシュナイダー Tilman Riemenschneider (1460頃 - 1531)については
バイエルン国立博物館のコラムでもすでに取り上げた。
ここでは、リーメンシュナイダーともっともゆかりの深い街、ヴュルツブルクで彼の作品がごっそりみられる場所を紹介しよう。
ヴュルツブルク 地図 ヴュルツブルク 地図
ヴュルツブルクはロマンチック街道の基点にあたる街。
目的のマインフランケン博物館は、街の中心から少し離れた西南部にある。
博物館はマリエンベルク要塞Festung Marienburgの中にあるのだが、市内から川をわたって徒歩でやってくると登り道となるのでちょっときつい。
つらいかも、と思ったかたはバスを利用しよう。
ヴュルツブルクの誇る世界遺産レジデンツ Residenz 前のバス停から9番、または中央駅 Hbf 前のバス停から18番で。
ちなみにレジデンツ前からのバスは4月~11月のみなので注意。
マリエンベルク要塞 入り口
橋を渡って、マリエンベルク要塞にたどりつく。
まずはこんな門をくぐるのだけれど、右手になにやら意味深なプレートが。
マリエンベルク要塞 入り口
いやあ、こいつは注意しなくちゃ。
マリエンベルク要塞 井戸 マリエンベルク要塞 井戸
なんと深さが102mもある井戸があったりして、要塞のほうもなかなか面白いのだが
なにはともあれ、博物館に向かう。
マインフランケン博物館 館内 マップ
さて、こちらは公式ホームページで非公開の館内マップ。
リーメンシュナイダー展示室は二階の10番だ。
マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻
展示室の全景。
入り口の説明板より意訳;
「リーメンシュナイダーはドイツゴシック後期でもっとも知られた彫刻家です。
彼はここヴュルツブルクにおいて、1485年から1531年に死ぬまで大きな工房をかまえて活躍しました。
この工房では、ヴュルツブルクとフランコニア地方各地の教会のために石材や木製の彫刻が製作されました
(以下省略)」
マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻 マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻
作品はほんとうにたくさんあるのだけれど、例によってガラスケースのなかのものは反射の関係でうまく撮れない。
天井から下がっている二面のマリア像 Doppelmadonna はもちろん撮影できた。
1515-20年製作。
マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻 マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻 マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻
まあ、この三体がうまく撮れたから、いいか。
左からHl.Sebastian、Hl.Nikolaus、Trauernde Maria。
マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻
Hl.Sebastianの部分拡大。
手の造形のリアルさに圧倒される。
マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻 マインフランケン博物館 リーメンシュナイダー 彫刻
最後に、市中心部にあるマリエンカペレ教会Marienkapelleからの石像群をぐるりと納める。これで思い残すことなし、かな。
りす
おまけ:博物館を出たところの緑地で、なんとりすに出会った。
こんな観光地のど真ん中なのに、ちょっと驚き。
リーメンシュナイダーについてもっと知りたい方へ
ウェブサイト;
ただいま実験中! from ロマンチック街道
リーメンシュナイダー関連でもっとも充実している日本語サイトはおそらくここ。
ドイツ国内の作品はほぼ網羅していると言っていい。
写真は点数豊富、美麗で解像度も大きい。
唯一の欠点は、ここを見ていると自分で現地に行かなくたっていいんじゃないか、と思っちゃうこと。
書籍;
『リーメンシュナイダーの世界』 植田重雄
著者は早大名誉教授、文学博士、宗教現象学(!)専攻。
ロマンチック街道以外の小さな町や村に点在するリーメンシュナイダー作品群について知るには本書くらいしかないだろう。
どんな小さな田舎町に彼の傑作がひっそり飾られているかは、この本を開いてからのお楽しみ。
文章はとても読みやすいけれど、
写真は白黒、地図が貧弱、各章も体系立っているわけではないので、資料集として使うにはちょっとつらいのが難点。
著者の専門の関係か、リーメンシュナイダーを彫刻家、芸術家というよりは求道者としてとらえている。随所で円空との類似を感じた。
「リーメンシュナイダーは芸術に関する文書を一切残さなかった。作品そのものですべてを語る”沈黙のマイスター”だった」とは、本文よりの指摘。
つまり残された彫刻を見れば、彼の芸術がわかるのだ。ドイツ語を知らなくても、はるか隔たった時代に生きていても。
雑誌;
『芸術新潮 2005年8月号 ドイツの歓び 美術でめぐる、とっておきの旅ガイド』
地図とカラー写真を重視したいならこちら。
デジタルな画像もいいけど、
リーメンシュナイダー彫刻の繊細な皺ひとつひとつにいたるまで、目を近づけてしっかり確認できる、のが紙の醍醐味。
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